ロサンゼルスタウンがゆく!
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日英バイリンガル子育て応援コラム
04/15/16
ポピー学園より第11回
今回のコラムは、元ポピー学園教師のアーブ里佳が担当致します。どうぞ宜しくお願いします。
「バイリンガル教育」についてと言う事ですが、ある意味テーマが大きすぎてどの角度から入って良いのか迷ってしまいますが、子供の頃からカリフォルニア州に住んでいると言う経験談を生かし、私から見た「バイリンガル教育」をシェアさせて頂きます。
私は生まれも育ちも日本で、幼稚園のカリキュラムの一部として英語を習い始めたのは5歳頃でした。12歳で渡米して早14年目に入った今は、日本語よりも英語やスペイン語の方が楽に喋れる様になりました。「バイリンガル」と言う言葉に敏感になったのもつい最近の事で、新しい国の言葉と文化を吸収するのに精一杯だった頃は、只々、言語を覚える事だけに励んだ成長期でした。カリフォルニアという、数十カ国もの人種が集まった州で大人になり、保育・幼稚園生、小学生と関わる仕事をしていく間に、数多くのバイリンガルの子供達の姿を見てきました。書けるけれど喋りが苦手、喋れるけれど書けない、理解しているけれど喋りたくない、などなど、本当に様々なバイリンガルの形を見て、つくづく「バイリンガルって本当にどう表せば良いんだろう」と今でも思います。綺麗に二カ国語を喋れる事だけがバイリンガルなのか、それとも、二カ国語とその文化に触れているだけでもバイリンガルと言えるのか、難しいですね。
今までの中で特に感じた事はと言いますと、「言語知識に生まれた人種や血は関係ない」という事。外見は白人さんでも日本語しか喋れない芸能人も今日本に沢山、逆に外見アジア人でも英語しか喋れない人もカリフォルニア州に大勢。その点から行きますと、言語知識はやはり環境からと言ってよいのではないでしょうか?「どうやって喋れない赤ちゃんに日本語を教えるか?」とよく考えてみると、やはり、「しゃべりたい」という環境を作ってあげる事が一番だと思い、おもちゃ、本、歌、だけではなく、日常会話を通して日本語を伝える事に励んでおります。
去年娘を産んだ私ですが、彼女の成長につれ、多くの人に「バイリンガルにさせるの?」と聞かれます。もちろんバイリンガルで損は無いと思うのですが、日本語を知らない夫との会話は英語だけ、アメリカで育つからには英語が主になるのは仕方が無い事ですし、滅多に日本に行く事も無いので、おそらく娘の日本語は流暢にはならないでしょう。しかし、だからといって環境を作ってあげないということではありません。やはり、言語力だけではなく、生きるうえでの多くの事は「環境+本人のやる気」から始まると信じているので、ただの環境ではなく、やる気を生かせる環境作りにこれから励み、少しでも日常生活に日本語を増やしていきたいところです。親の希望ばかりを押し付けても嫌がられるだけですものね。自由に、日本語に対して娘が興味を示してくれるような環境を築いて行きたいと思います。